トラック運転手


わたしの最初の危機は、渡米してすぐにやってきた。
英語の授業に絶望感を抱いて登校拒否になるくらいなら、
まだノックアウトほどのことはない程度のダメージである。

ことばの問題に加え、そのときのわたしは無一文になりかかっていたのだ。
実は、わたしは日本を発つとき、かなりの軍資金を腹巻の下に隠しもってきていた。
それをある書類を作るとき、わたしが何もわからないことをいいことに、

ごまかされ、法外な手数料を支払わされてしまったのだ。